ブリヂストン・グランテック

シートピラー

 ピラー径はクロモリランドナーと同じ26.8mmです。グランテックはシートの角度が寝ていて通常のスポーツタイプのピラーが使えないためにママちゃりと同じ菊座式を採用しており、前期はSAKAE カスタムP6が付いていました(左)。これは基部側がバンドではなく本体と一体になっているうえに、溝までついていて高級感を醸しだしています。ただし、いつ頃からかは不明ですが、後期になるとママちゃりと同じく1本ピラーにバンドの菊座式になってしまいました(右)。サイズは長さ190mm、外径26.8mmのクロモリサイズですので、旧車ピラーの標準サイズです。最近は31.6mmや27.2mmの外径が標準になりましたので種類は減りましたが、VIVAやKALLOYなどが生産しています。

 

 カスタムP-6は長さ190mmですので通常使用では問題ありませんが、GR-24に身長170cm以上の人間では明らかに長さが不足します。最近はBMX用のロングピラーが出回っており重宝しますが、サドルの調節範囲外だったり、ステンレス製の重い物が多く、軽合金製の1本ピラー(26.8×290mm・左)を探すのは苦労しました。

 シートチューブの傾斜ですが、通常の三角フレームでは傾斜が72〜74°なのに対してGRANTECHはGR-24,GR-27とも60°と、かなり寝ています。このため菊座式以外では調整の限界に近く、一杯に調節しても製品によっては前上がりになってしまうことがあります。

GR-24          GR-27

 左は2本締めのFUJITAのヒューペルライダーです。GR-24に装着して測りましたが、調節角度は62°〜102°なのでぎりぎり足りていません。
 奥の手として本体部分を削れば調節範囲は広がりますがお勧めはしません。

 SUGINO マイティーカスタムSP-2C

 最近まで販売していた代表的なシートピラーです。まだ店頭でも製品を見かけますが、調節角度は64°〜98°でグランテック使用は難しいです。

 サカエ・ロイヤルP1

 調節角度は59°〜94°ですのでなんとかグランテックに使用できますが、古い製品の上に会社もなくなっていますので入手困難です。

DIXNA ロードシートピラー 

 代替品なのですが、このピラーがぴったりだとNetで教えていただきました。サイズは26.8mm、シルバーとブラックがあり長さは230mmですが、製品変更で350mmへ変わってきているようです。調整角度も取れるそうで、アルミ製、本体価格¥1900と値段もリーゾナブルですね。ただし、使用するサドルのレール形状によっては、多少削る必要があるそうです。

サカエ MTE (26.8mm 250mm)

 90年初頭に出ていたサカエのシートピラーで締結方法はオーソドックスな1本ボルト止めです。定価は\2,100だそうですが、不良在庫で\600/本でしたので、3本買って改造してみました。

 締結方法はボルトの隙間を上下締結金具が動いて角度調節する方法ですので、下方締結金具を削ることにより多少の角度融通が利きます(余り削ると金具が折れますが)。

 無加工状態では前上がりになってしまいますので(左)、下方締結金具の穴を2mmほど削りました(右)。調整は無段階ではなくて本体に付いた溝に合うようになっていますので、穴を削ることにより1段階追加調節が可能になりました。

 削ることにより前上がりは多少軽減されましたが、まだ少し上がっています。ただし、使用しているサドル(VELO 1146G)のレールは前上がりに出来ていたため、座面を水平にすることが出来ました。レール自体が座面と水平なサドルを使用する場合は、かなり削らないと水平を保てないと思われます。

ARAYA (26.8mm 320mm)

 94年製のARAYAシートピラーです。リムのARAYAもこんなもの作ってたのですね。中央位置が73°の何の変哲も無い普通の1本締めピラーですが、少し工夫をすると54°になってしまいます。

 秘密は締結金具にあります。通常は真中に穴が開いているのですが、この製品はなぜか片側によっています。なので前後逆転すると・・・

 

 左のように楽々と50°台に突入します。長さも350mmもあってお勧めなのですが、惜しむらくはとっくの昔に廃盤になっていることです。ただ、締結部が偏っているポストを探し出せば、同じような細工が可能と思います。

グランコンペ ENE CICLO (26.8mm 250mm)

 最近ダイアコンペが発売しはじめたENE CICLOブランドのピラーです。やぐら部分はCUSTOM-P6と同じ菊座方式なので360度調整可能な上に、専用菊座で高級感出ています。サイズもハイポリッシュは26.8mmと27.2mmが出ていますのでOKですが需要は少ないと思われ、常時手にはいるか、廃盤にならないかなどの問題があります。見かけたら1本買っておきますか(笑)。

ブレーキ

サイドプル・ブレーキ

 純正ではDIA-COMPEが付いていました。アーチサイズはGR-24もGR-27も同じ49mmなので、ロード系のサイドプル(27又は700C用のタイプ)が使用可能です。クロスのGRC-26はロングアーチのサイドプルが付いていました。

 取り付け部は貫通ボルト式(左)ですので、現在主流の沈頭式は使えません(径をリーマーなどで拡大すれば使えないことはありませんが、自己責任でお願いします(特にリヤ側)。また、向かって左からワイヤが出ているサイドプルは、輪行時にダウンチューブに当たりますので使用出来ません(右矢印)(輪行時に前輪を反転しなければ問題ないのですが)。現行製品で貫通ボルトの右出し、ショートアーチのものは販売されておりませんので、GR-24・GR-27ではブレーキに関して代替製品入手困難となってしまいました。GRC-26に関してはシティサイクル用が流用できます、と言うより効きの関係から交換をお勧めします。

 

ダイアコンペ DC500N(GR-24、GR-27)

 当時のスタンダードなサイドプルブレーキで、完成車にはよく付いていました。グランテックでは折り畳みの構造上、右出しのサイドプルしか使えませんが、80年頃からワイヤの取り出しが右から左へ変更されたため、最近では代替品の調達もままならない状態です。
 ショートアーチのおかげで、効きは予想以上に良くてコントローラブルです。DC500Nなど、右出しサイドプルの詳細はリンク参照

DC500N 分解図
 WEIN-MANNとの提携で出てきたサイドプルですが、デュアルピボット出現までこの構造が主流でした。原理は単純で、ワイヤの引きにより右と左のアームが引き寄せられる格好で締まってゆきます。また、アーチバネを調整する(曲げる)ことでリターンの力を調整する事も出来ます。頻繁な分解清掃は必要無いですが、使用するに従いガタが出てきますので分解微調整が必要になります。分組み立て時のポイントとしては、10mmナットを締めすぎると引きが硬くなりすぎますし、緩くすればガタつきますので、ナットの調整に結構気をつかいます。

 

ダイアコンペ 730(前) 890(後)(GRC-26)

 26インチMTBタイヤの関係上、クリアランスの取れるノーマルアーチの730を使っています。リヤは、GR-27とフレームを共用にしたためクリアランスがさらに広がって890と言うロングアーチを使っています。
 アーチが長くなるほど効きが弱くなりますので、クロスのリヤはあまり効きません、と言うより効きません

 構造は500Nと同じで、アーチの長さが違っているだけです。フロント730は26インチ普通車に使われているサイズですが、リヤ890はアーチサイズが長くなっています。これは700CのGR-27とフレームを共通にしたために長くなったようで、700C(27インチ)のフレームに650(26インチ)のリムを入れると、この程度のアーチサイズが必要になります。
 ただし、現行のトランジットG26は、フレームも変更されているそうなので、リヤもノーマルアーチがついているかもしれません(未確認)。

 

 GRC-26でのアーチサイズは実測でフロント62mm、リヤ79mmでした。フロントの730はアーチサイズ52mm〜72mm、リヤの890はアーチサイズ68mm〜88mmですのでブレーキシューはアーチのほぼ中間に止まるようになります。サイドプルはその構造上、アーチサイズが長くなると制動力が急激に低下していきます。GR-27に付いているサイドプルはアーチサイズが49mmと短いので古いながらも良好な制動力を示しますが、GRC-26では別物のように効きは悪く、特にリヤは効かないと言ってよいでしょう。

 

 フレームとタイヤの関係上アーチサイズを短くするわけには行かないので、制動力向上のためにデュアルピボットのサイドプルへ交換します。このサイズのサイドプルはシティサイクル用に出ていて、右出しナット止めとグランテックには最適ですが、アーチサイズが60mm〜79mmと数値的には微妙です。代表的なのはTEKTROのYH-800A(前後共アーチサイズ60mm〜78mm)と、DIA-COMPEのDL800(前後共アーチサイズ61mm〜79mm)があります。付根がぎりぎりの場合はオフセットブレーキシュー(右)を使って解決できます。

 

 TEKTROを入れたのが上の写真で、フロントは62mmで上限ぎりぎりですが何とか入っています。アーチ部は1mm程度削って広げることも出来ますが、YH-800Aの基部は盛り上がっているので単純には行かないかもしれません。これぐらいならオフセットブレーキシューを使えば行けそうです。

 

 リヤのほうにも付けましたが、今度は79mmなので下限ぎりぎりです。TEKTROにはアーチサイズが72mm〜92mmの900Aが出ているので、これを使用するほうが良いかもしれません。とにかく、前後共デュアルピボットに交換すれば、普通レベル以上の制動力は得られると思います。

 

ブレーキレバー

 ブレーキレバーはダイアコンペDC-131ですが、左レバーにはベル台座(矢印)が付いた独自のものでした。S-1になってシフターと一体型になり、SHIMANO EXAGEになってからはACERA-X Rapidfire(ST-M295 7速)になりました。現在ではALIVIO BL-MC16になっています。

 

 ブレーキレバーは現在でもダイアコンペから類似品のDC-133、DC-135が販売されています。

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