グランテック再生計画

〜分解・清掃・調整〜

〜タイヤ〜

 まずは前輪からです。 14mmの袋ナットをまわして車体から外し、タイヤを外します。タイヤレバーをバルブと反対側から入れ始め、1/5周ほど外したら後は手で外してゆきます(左・中)。チューブの所に来た時には、ロックナットを外してバルブを中へ押し込みます(右)。こうしないとバルブ部の肩がタイヤのビード部を押してしまって外れません。

 

 片側が外れた時点でチューブを抜き去っても良いのですが、バルブはデリケートなため細身のタイヤから外す時には要注意です。なので、チューブは残しておいてバルブと反対側から残りの片側を外してゆきます。これはレバーを使用しなくでも手でこじれば外れます。完全に外れたらチューブごとリムから外しますが、バルブの部分を抜く時はデリケートに行います。

 

 タイヤはブリヂストン製24*1-1/8・トリアルパターンなので三ツ星製と思われますが、とっくの昔に廃盤です。チューブもご丁寧にブリヂストン銘入りの国産ブチルゴムで高級です。リムテープをチェックして亀裂や片よりがあれば安いものですので、交換してください。

 

 チューブはひび割れなどが無いかをチェックしてタルクを散布します。てんぷら粉をまぶすようにタルクを付けますが、タイヤの内側にまいても良いです。ただし、つけすぎると団子になりますので、余ったタルクは軽くふき取っておいて下さい。

 

〜前輪〜

 ハブの分解調整です。スパナとレンチで外すのですが、玉押しの当たり部分は薄いスリット状なのでハブスパナのような特殊な工具が必要になります(左)。前輪は15mmレンチと13mmのハブスパナを使って片側を外します(中)。ナットと玉押しをすべて外して反対側からシャフトを抜きますが、この時ボールがこぼれ出てくるのでタオルを地面に敷いておくなどして、無くさないようにしてください(右)。

 

 シャフトを取り去った後にマイナスドライバを使ってダストシールを外します(左)。布でグリスをふき取りますがダストシール内にも残っていますので、爪楊枝などで清掃してこれを取り去ります(中)。その後パーツクリーナーで洗浄してグリスを入れて組付けます。ボールは3/16径:片側10個です(右・白色のFinishLineグリス)。

 

 ダストキャップにもグリスを詰めて均等に押し込みます(左)。シャフトを組み込む前に、既についているナットと玉押しをきつく締め込んでおきます(中)。シャフトを通して玉押しとナットを組付けますが、組付けはやや硬めにしておきます。これは走行すると多少緩んで最初からベストの調整だとガタが出るためで、調整後も100Km程度走行後に点検や再調整をお勧めします。また、ハブのナットと玉押し間は思いっきり締めないと緩むことがあります(右)。緩むとガタが発生して虫食いの原因となり、ハブ本体側に虫食いが発生すると最悪リムごと交換となります。

 

 ハブをグリスアップした後はひたすら磨きます(笑)。その後リムの振れ取りとスポークの張りのチェックを行い完成です。グランテック出荷時の前輪スポーク張は多少緩めですので、今回は全体を半回転程度、増し締めしています。

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