グランテック再生計画

〜分解・清掃・調整〜

〜チェーン〜

 チェーンの切断です。チェーンは消耗品ですので走行距離不明車や錆びている物はフリーと共に交換した方が無難です。ただ、今回はオリジナルにこだわるという事で再生することにしました。チェーンはフリーと擦れて減っていきますので、当たる方向が変わると歯飛びの原因になります。よって切断した時と同じ方向で組付ける必要があるのと、ピンの結合位置でチェン切れの頻度が変わるそうです。シマノのお勧めは、下回りのチェーン位置で手前から奥に向かってアウタープレートの左方のピンを抜き差しするそうです。

 

 チェーンの清掃は専用の物を使っても良いのですが、私は自動車などの余ったエンジンオイルを用いています。缶の蓋などにチェーンを入れてオイルに浸して歯ブラシなどで汚れを落とします。下からカセットコンロなどで炙ると良いそうですが、引火などの危険があるためしていません。汚れを落とした後に吊るして余分なオイルを落としましょう。

〜フリー〜

 チェーンが切れたら後輪を外します。フリーを交換する場合は直ぐに外せばよいのですが、継続使用する場合はハブにつけたままで清掃を行います。ボスフリーは写真のように外枠と中子で構成されていて、その間を2箇所のベアリングで支えています(中)。古くなってくると外枠と中子の間にゴミが入り込んで回りが渋くなってきますので、赤の線に沿ってオイルを流してやると回転が軽くなります(右)。

 ウエスで蓋の部分を綺麗に拭いた後にミシンオイルなどのさらっとした油を本体を回転させながら流し込んでゆきます。しばらく流すと音が変化して軽く回るようになりますが、フリーの下から綺麗なオイルが出るようになるまで流し込んでゆきます。その後立てかけておいて余分なオイルを出してしまえば終了です。

〜スプロケット〜

 フリー清掃後はスプロケット清掃です。普通に拭くだけでも良いのですが、外してから磨く方が綺麗になります。標準でついてくるサンツアー・パーフェクトは、1、2速が同径のネジで3〜6速がスプラインになっていますので、スプロケット回しを1速と5速に掛け、順方向にねじると外れます(左)。1速はきつく締まっている事が多いので、根性入れてねじりましょう。2速も同じように外せば、3速以下はスプラインですので簡単に外れます。

 スプロケットをすべて外した後に本体を外します。ハブナットを外してフリー抜きを差込み、順ネジの方向で抜きますが、結構強く締まっていますので、ねじ山をつぶさないように注意してください。

 スプロケットの組付けの時、歯の方向を間違えないで下さい(アウターは欠けたほうが車輪側になる・左)。2速を組み込んだ時点で一応の締め込みをします(右)。2速を締めこまずに1速を締めこむと1-2速間だけで締めこまれて3速以下の押さえが不足し、変速や本体に悪影響が出ます。また組付け後最初の走行はブレーキ負荷をかけながら2速、1速の順に踏んで締めこんでください。踏み始めの時にズルっと言う感じがしなくなれば締まっており、大抵は一回の施行で強く締まります。

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