サムシフター α-2000

ACCUSHIFT α-2000

ACCUSHIFTの廉価版サムシフターでレギュラー6段用です。本体部分はプラスティックで出来ており、使い込むとガタが出てきますが廉価版なので仕方がないですね。メーカー車では90年代初頭のBSグランテックに使われていました。
それでは、早速分解してみましょう。

ネジと本体を外すと一番右にあるワッシャが見えてきます。ワッシャを外して、その下のC型止め輪を外せば分解できます。それでは組み立てながら説明してきます。

 

 

本体にシャフトを通しますが、前後があるので注意してください(左)。次に穴開きプレートを乗せます。「A」の文字があるほうが表で、基部の2箇所のダボに穴が合うように乗せます(中)。6速なので穴は6つ開いていますが、最初と最後の間隔が中間部に比べて開いているのが判ります。これがSUNTOUR独自の不等ピッチと言うやつです。上下2箇所にあるのは力のバランスの関係でしょうか。上下対称の位置に玉を乗せます(右)。プレートには玉の通る部分に筋がついています。使い込んで削れたようですが、あまり削れると変速感に支障が出そうですね。

 

 

中間プレートを玉にあわせて乗せます(左)。小さな切れ目が玉用で、残りの4箇所はレバーの基部にかみ合います。このプレートがレバーの動きを玉に伝えます。次に玉押しプレートを乗せます(中)。このプレートが玉を押す事でクリック感が発生します。そして、ワッシャを乗せた後に中間ロッドを乗せます(右)。上部の調節ネジをねじると、カバーを通して中間ロッドの上部が押されます。その力は中間ロッドから玉押しプレートに伝わり玉を下に押し付けます。これがACCUSHIFTのクリック感になります。

 

 

中間プレート切れ目と本体の突起部をあわせて重ねます(左)。その後、厚ワッシャを被せます。

 

 

C型止め輪を嵌め込んで、その上からワッシャを乗せます(中)。最後にカバーを被せて、ネジを締めこめば出来上がりです。上位機種では押さえとカバーは別れていますが、この機種はカバーごとネジで押さえ込んでいきます。

廉価版なので仕方がないのですが、レバーのプラスティック材質は柔らかく、磨耗による内円の広がりや突起の磨耗で結構なガタが発生しています。分解清掃までして使いつづけるモデルでは無いということでしょうか。

 

 

ACCUSHIFT PowerFlo

α-2000と同じく、ACCUSHIFTの廉価版サムシフターでウルトラ7段用です。仕様はα-2000とほとんど同じで、プラスティックが多用されています。
それでは、早速分解してみましょう。

ネジと本体を外すとワッシャが見えてきます。ワッシャを外してその下のC型止め輪を外せば、上のように分解できます。仕様はほとんどと言うより、プレートを除くと全く同じ構造です。

 

 

唯一の違いの7速用プレートです(左)。相変わらずTopとLowのみ間が開いている不等ピッチですね。真中の6速用α-2000と似ているものの、切り欠きが2箇所ほど増えているなど、少し違っています。玉押しプレートや中間ロッドなどは同じ物でした(右)。

inserted by FC2 system