デュラエース 7400シリーズ

ヘッドパーツ

HP-7400

 デュラエースのスレッドヘッドは初代より出ていましたが、74デュラが最後になったようです。HP-7400の後にHP-7410が出ていますが、シールドベアリング方式ですので、リテーナー仕様はHP-7400が最後になりました。

 スタックハイトは先代のHP-7200より1.6mm短くなっていますが、下部が1.3mm減とコンパクトになっているようです。今回からオーリングとシールリングが採用されていますが、組付け時の方向に要注意だそうです。

 

プレスフィットリング

 プレスフィットリングはホークと下玉押しの圧入力を軽くさせる目的で、玉押し内部にセットされています。圧入部以外は0.1mm程度のすき間がありますので、リングを外して圧入はしないでください。ホーク圧入部の外形寸法は従来通りの27.05mm(JIS)、26.45mm(English)をご使用ください。もし圧入しにくい時は、A部を0.2mm程度面取りしてくださいとのことです。

 

 シールリングを採用して防水性を高めていますが、微妙な形状をしていますのでリテーナーに着脱時は気を使います。舌付きワッシャーを上ワンの隙間に内蔵してすっきりしたのは良いのですが(中)、カンティやセンタープル用のアウター受け(右)が入らなくなってしまいました。まあ、ロード用パーツなので、素直にサイドプル使えよと言う事でしょうか。

 

HP-7410

 ベアリングがカートリッジタイプになったスレッドヘッドです。デュラエースでのヘッドパーツはこれが最後になったようですね。ベアリングのセット方向に注意が必要なのと、下玉押しハウジン入に専用工具(TL-HP50)が必要だそうです。 

 ベアリングはカートリッジタイプ(5/32"×18)になり、HP-7410 / HP-6500 / HP-M740 共通となっています。

 

ペダル

PD-7400

 デュラEXの頃よりあるエアロ型ペダルですが、DDPedalではなくて通常軸に戻っています。PD-7401からはSPDペダルになりましたので、これがトークリップを使用するペダルの最終型となってしまいました。PD-7400は外側の軸穴を無くすことによりロードクリアランスが34°に広がったのですが、従来のような外側からの分解は出来ません。前後プレートやトークリップは、鉄と軽合の2種類あります。

 ネジワン(2面幅15mmスパナ)とロックリング工具(TL-PD30)で玉押しの分解調整を行います。

 

PD-7401 PD-7410

 PD-7401は、LOOKコンパチのビンディングペダルで、有名選手が愛用していたことで有名になったそうです。PD-7410はシマノ初のオリジナルビンディングペダルで、ロードでもSPD使用してました、というかその頃はMTBもロードも区別無かったように思います。

 

 デュラエース初のビンディングペダルですが、急遽作成したためかシュープレート以外はPD-7400の部品です。ビンディングはLOOKコンパチだそうですので、ポン付け作成だったのでしょう。

 

 シマノのビンディングペダルですが、PD-7401とは共通部品なくまったくの新生になっています。分解も専用スパナからブッシュ戻し工具になるなど、すべてが別物です。

 

トークリップ

 底辺が独特な形をした専用トークリップです。とは言うものの、Dura-Ace EXの頃から同じ物のようで、同時期に出ていた600とも互換性があります。サイズはM、L、LLで肩に「DURA-ACE」の文字がありますが、デュラでも「SHIMANO」の文字のみの物もあり混在しているようです。中古で出会ったらデュラEXか74デュラか600かの区別は難しそうですが、たいした違いの出る部品でもないので、気にしなくて良さそうです。ただし、材質は鉄と軽合の2種類あります。

 

TL-PD30

 PD-7400とPD-7401のみに使用する専用工具です。通常はペダル外側から分解するのですが、PD-7400は外側の軸穴をなくしたため、基部から分解します。この基部のナットが特殊形状になっていて、専用工具TL-PD30が必要になります。次のPD-7410からは形状が変わってTL-PD40と言う¥200程度のプラスティック専用工具になりましたので、7400と7401のみの専用工具ですね。ちなみにTL-PD30はペダル購入と同時に付いてきましたが箱の一番下にあったため見過ごしており、別途購入後気づいて工具がだぶってしまいました。

  

 問題は、この工具がとっくに廃盤と言う事です。プライヤーでも作業できそうですが、ナットが傷だらけになることは予想できますので感心しません。形さえわかれば自作できそうな工具ですので、型取りしたものを上げておきます。工具の外周をなぞったものですので、実ラインは線の内側になります。拡大縮小コピーで実寸法にして鉄板に貼り付け、工具作成してください。鉄板が作成し難ければ、硬い木材でもいいかもしれません。

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