デュラエース 7400シリーズ

ボスフリー

 デュラエースのボスフリーは、EXが出てもAXになっても変わりませんでしたが、74デュラでSIS対応するために出た2代目がMF-7400です。とは言っても時代は既にカセットフリーに移行しており2代目が最後になってしまいました。SISに対応したノーマル6段とウルトラ7段があり、歯の色も初代のオロ仕上げからカセットフリーと同じシャンパンゴールドになりました。

MF-7400-6

 歯の構成はTopがB.C.40のネジ、以後はスプラインですが初代の3爪と違って12爪になり、小スプライン(43mm)2段と大スプライン(50mm)3段になってます。 

 

MF-7400-7

ニューウイナーのように2ndの上にTopを乗せるのではなく、ボス本体の内側にネジを作ることによって12TTopを実現しています。当然ボス本体も7速専用となりますが、2ndには6速のTopが入ります。7速SISにも対応していますが、時代は既にフリーハブでしたので、現役時代に見た記憶はございません。

 

 ボスフリー本体にはメンテナンス用のオイルホールが設けられ、オイルによる異物の押し流しが出来て便利です。本体はよく似ていますが、長さが多少変わるのと、7段はTop用のネジが内側に切ってあり、別設計となっているようです。

 

 スプラインギヤは6段・7段共通ですが、B.C.40のネジとツバ付きスプラインは6・7段で厚さが違いますので、カセットと同じく歯に刻印があります。7段には必ず「7S」とありますが、6段は「6S」とあるものと無印の物が混在します。7段のTopは12Tを出したためB.C.36の外ネジ歯でTopギヤの内側はシャフトぎりぎりになっています。

 

 スペーサは7段が3.1mmのシルバー色、6段は3.65mmのグレー色となっています。MF-ZH36やMF-TZ07にも3.6mmと3.7mmのスペーサーが設定されていますが、代用できるかどうかは不明です。

互換性

 初代のTopギヤもB.C.40で同径ですので入りますのと、厚さも5.75mmで同じです。初代後期の歯はUG仕様になっていて色以外は見た目同じですが、変速性能が保証されるかどうかは不明です。B.C50のスペーサー(金色)も同径ですが7400の3.65mmに対して初代は実測3.7mmですので、使用できるかもしれませんがSISシンクロがどうなるかは不明です。

 

 スプライン歯は3爪が変形12爪(左)になったので互換性は無く、ボスフリーもここで終了ですので1代だけの仕様ですね。同時代のNwe600EX(MF-6208)は同じ12爪の色違いなので流用可能ですが、600のボスフリーもここで終了でデュラと同じく1代だけの仕様になってしまいました(MF-6207までは3爪)。普及グレードのMF-ZH36やMF-TZ07も書類上では同じ形状のスプラインのようですが、実物見たこと無いので詳細は不明です。色はDuraAceがシャンパンゴールド、600EXがシルバー、一般?はクローム色でした。

 

TL-FW30

 ボスフリー抜きも2爪のTL-FW10から16爪のTL-FW30になりました。これになってから工具の保持性が良くなり、作業中に爪を舐めにくくなりましたが力の入る部分なので、外し作業する時はクイックシャフトを通して本体を軽く止めておく方が無難でしょう。

inserted by FC2 system