キャンピングキャリア

 ダイヤモンドフレームのキャンピング車なんて見かけなくなって久しいですが、ランドナーにキャリヤを装着すれば立派なキャンピング車に早変わりです。ここでは、NITTO Capmeeと専用キャリヤについて考察してみました。(左:DC-545 F:専用,R:Campee 右:DT-6110改 F,R:Campee)

NITTO Campee

 ご存知キャンピングキャリアの決定版。最強伝説の持ち主です。私もサイクリング部に入ってからキャンピングを始めたため、ランドナーのDT-6110にこのキャンピーをつけて走っていました。もう30年近く前の話ですが、現在でも同じ物が売られていること自体、製品の完成度の高さを物語っています。

 取り付けはエンド部のダボと左右カンティ台座の4箇所ですが、26インチランドナーなら特に問題なく取り付けられます。クラブのキャリヤはほとんどがこのキャンピーで、ケルビムやフカヤのフレームにつけていました。キャリヤ枠は3点のボルト止めで取り外せますが、前後左右の枠は別設計です(リヤは後方へオフセットしている)。ただし、取り付け位置は前後で同じようなので流用は出来そうですが、左右は微妙に下方の位置が違って流用できません(現行製品は不明)。

 フロントの枠はほぼ垂直になっていますが、リヤは少し寝ているようになっています。寝かす方がバンクした時にサイドバックの底が路面に着きにくくなりますが、全幅が増えますので、縁石などに当たりやすくなります(実話)。

 最強伝説でも不死身ではありません。事故歴はありませんが、クラブの3年間でフロントにはかなりの歪みが発生しました。また枠の下方止め部分は1年程度で割れたため、左右とも針金でくくって使用していました。上方が割れたら買い替えようと思ってましたが、結局、卒部まで耐えてくれました。

 

使用経験例

 左はDT-6110にキャリヤを装着したての写真。リヤが水平よりやや後方へ傾いているのはシートステーの角度によるものでしょう。右はその直後の信州夏ツアーです。サイドバッグを4つも買えなかったので、ミレーのアタックザックと反対側にはシュラフを積んでいました。リヤの上に乗っているのは布製の5人用三角テントで、凄まじい重さがありました(泣)。

 左は'82北陸ソロツアーのものですが、東舞鶴まで輪行したため輪行中は一度で運びきれず、2度に分けて陸橋往復などしてました。憧れの4サイドツアーでしたが、2サイド+リヤ(右写真)に比べるとリヤの安定度が強すぎて高速カーブが曲がりにくかったり、砂利道の登りではリヤタイヤが埋まるなど具合は良くありませんでした。クラブツアー以外ではほとんどソロツアーでしたので、右のようなフロント2サイド+リヤ上部で荷物が積み込めて、リヤサイド枠の出番は少なかったです。ちなみに右の右端に写っているテントが例の三角テントです。

 左は'81春の長崎です。九州春合宿の解散後のソロツアーですが、2泊3日なので防寒着も含めてこの程度ですんでいます。右は'83春の九州ツアーですが、屋久島・種子島まで出かけたためリヤの荷物が膨らんでいます。意地を張らずに4サイドにすれば良さそうなものですね。

 クラブは3年の秋に役員を降りて現役を退きますが、その頃に後輩の友人がDC-545の売り手を探しているという話が伝わってきました。キャンピーも良いキャリヤですが、枠がフレーム本体と直接繋がっていないためハンドルを振り回すと捩れるような感じが発生します。これは構造上しかたの無い事ですので、話に乗って憧れでもあったキャンピング車に手を出しました(続く)。

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