スプロケット

サンツアー

 モデルチェンジ毎にスプロケット形式を変えるシマノに対し、サンツアーはスペーサーの変更で対応していました。ただそれが裏目に出たのかWINNER Proの頃から収拾が取れなくなり、多数の種類のスプロケットを出すはめになりました。

TypeA(17-34T)

 52mmのスプラインで、Perfect時代からあります。歯数も17-34Tと多く、ロー側の2枚に使用されています。4つの爪が出ているのは変わらないのですが、形は少しずつ変化しているようで物によっては入らない組み合わせもあるようです。

TypeB(15-23T)

 44mmのスプラインで第3世代のウイナープロ、α以降に出てきました。2〜5速の中間に使用され、歯間はスペーサーで調節するためレギュラー、ウルトラ共に共通です。

TypeC(15-17T)

 TypeBと同じく44mmのスプラインですが、爪が長くなっているため奥には入りません。44mmスプラインの先頭部2nd又は3rdに使います。歯が両欠けになっており、旧TypeTのような位置付けと思います。

TypeD(14T)

44mmスプラインで、ウイナープロ・レギュラー5段の13-17T、クロスレシオ時の2nd専用歯です。小径なので通常スペーサーではチェーンに当たるため、ツバ付きの歯となっています(矢印)。

TypeE(13-15T)

ウイナープロ・レギュラー5・6段のTopギヤです。5段では専用のスペーサー、6段では2ndの上に乗っかるなど苦労しています。

TypeF(14T)

ツバ付きの44mmスプラインで、ウイナープロ・ウルトラ6の13-18Tクロスレシオ時の14Tです。TypeDと同じくチェーン当たり対策でツバ付きとなっています。

TypeG

 αやAPなど第三世代のTopギヤです。ウイナープロより多少広い40mmなので互換性はありません。

TypeL(13-16T)

 ウイナープロ・ウルトラ7時の2ndで、Topギヤをねじ込むネジが付いています。Topは12Tからあるのでさらに小径となっており、レギュラーのTypeXとは趣が多少異なっています。

TypeN(14T)

 44mmネジで、ニューウイナーレギュラー5段のクロスレシオ時専用2ndです。TypeDのネジ版ですね。

TypeP(14T)

 44mmネジでニューウイナーウルトラ時のクロスレシオ専用です。TypeFのネジ版と言うところです。

TypeR(15-21T)

 44mmネジでニューウイナーの3rd-5thに使用します。TypeTと似ているのですが、こちらは片切り歯でTypeTよりロー側に使用します。

TypeS(13-14T)

 39mmネジでウルトラ6用Topです。ニューウイナー、ウイナープロとも共通で使用できます。スペーサーを使用しないのでレギュラー用のTypeEに比べてツバが大きいです。

TypeT(14-19T)

 44mmネジで2nd-4thに使用します。TypeRと違って両切り歯で、変速の問題でこのようになっているのでしょう。

TypeU(12-14T)

 TypeLの上にのっかるウルトラ7のTopギヤで、ニューウイナー、ウイナープロ共通です。最小ギヤは12Tですので、ネジは小径です。

TypeV(16T)

 52mmのツバ付きスプラインで、ウイナープロ・レギュラー5のクロスレシオ4th専用です。ニューウイナーではスペーサーの変更で対応するので、これに相当するギヤはありません。

TypeX(14-16T)

 レギュラー6段のセカンドで、TypeLと同じくTopギヤを乗せる構造です。TypeLと違うのは、Topギヤは専用ではなくレギュラー5段のTopと共通ですので径は39mm、14Tからとなっていることです。

歯の相関表

 
第一世代(Perfect)
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
第二世代(NewWinner)
 
 
 
 
 
 
第三世代(WinnerPro)
 
 
 
第三世代(α・AP)
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
●:使用可能だが同じ物ではない。ツバの長さが微妙に違うがフリクション使用なら問題はない。
◎:Winner(銀蓋)のみ使用可能

PowerFlo(AP)

 トップ以外はすべてスプラインです。スプラインの大きさは2種類有り、大は7,6段。中は5,4,3,2段になっています。

 

 記号は「28T-N」のように歯数の後にNの文字がついていて(左)、それぞれに変速位置を持っているため歯の形は一定でなく、一部は薄く作られています(中)。現在のカセットと同じようにセットとして設計されており、▽マーク部を一番広い溝へ入れてそろえます(右)。

 

PowerFlo(Lockring)

 Lockring仕様になりましたので、Topの入る部分が長くなっています。歯の構成は従来と同じく、大(7,6)、中(5,4,3)、小(2,1)段になっています。

 

 歯の名称は「PF」が前に付き、その後に「24T-A」とAの文字が付きます(左)。Lockringは正ネジで時計回りに締めこみますが、リムーバーは専用品のようで他社のは合いませんでした(中)。本体はLockringのネジ部があるため蓋が小さくなり、ボールが見えています。TopとLockringには緩み止めのギザギザが付いていて、勘合の位置も▽で指定されています(右)。

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