セーフティーレバー(補助レバー) |
||||||||||||||||||||
最終更新日: |
||||||||||||||||||||
![]() |
||||||||||||||||||||
昭和の時代、ブレーキレバーはフーデッドタイプが主流でしたが多少届きにくいので、小柄な女子などはステム付近に付くギドネットレバーを使ってました。ただ、ギドネットはステム付近を持つため高速の下りではホールド不足になるので、フーデッドにリンクさせるようなセーフティーレバーが昔から出ていました。今でもダイアコンペからDC165EXが販売されていますが、安全上の問題からか分解できない一体型となっています。最近旧型のレバーについて質問されたので、調べてみました。なお、私個人は実物を所有しておらず、ほとんど見たこともない代物なのでNetとカタログからの情報から書いておりますので、間違っている部分があるかもしれません事をご了承ください。
|
||||||||||||||||||||
DIA 166(166A) |
||||||||||||||||||||
![]() |
||||||||||||||||||||
1973年のカタログにも載っている初代レバーです。レバー軸が赤いのが特徴で、144から162までのレバーに付きますが、レバー軸が変わるのでセットで交換します。80年代に入って204系のレバーと混販になって144系のレバーを166A、204系を166Eとして区別したため、無印は166Aになりました。
|
||||||||||||||||||||
![]() |
||||||||||||||||||||
166A用小物 |
||||||||||||||||||||
![]() |
||||||||||||||||||||
セーフティーレバーがレバー軸に嵌り込む様になるので長くなっています。また、引き上げボルトがレバー軸の中心を通りますので、固定ボルトは短くならざるを得ません。そのため、ゆるみ防止用のスプリングはありますが緩みやすく、結構な確率で増し締めが必要だったようです。
|
||||||||||||||||||||
刻印と先端形状 |
||||||||||||||||||||
![]() |
||||||||||||||||||||
無印の頃には製造年の刻印のみでしたが、166Aになってからは「A」の文字が製造年の後に刻印されています。レバーとの勘合部はスプーン状になっていて、この部分でレバー先端を押し下げます。レバーがフリーの状態でもこの厚みの分だけ下がりますので、装着すればレバーの再調整が必要になるとともに、ブレーキがかかる部分が少し奥まって感触も変化します。
|
||||||||||||||||||||
レバーパット |
||||||||||||||||||||
![]() |
||||||||||||||||||||
登場時より穴が綺麗に加工されていた専用品#165.7が出ていました。固くなって耐久性が上がった後期型では#144.7にも準備穴が付きましたが(右)、左右兼用なので穴が両側にあいていて安っぽい感じが嫌でした。
|
||||||||||||||||||||
DIA 166E(166E-2) |
||||||||||||||||||||
![]() |
||||||||||||||||||||
204系用に新調されたセーフティーレバーです。144系と204系はレバー軸の太さは同じものの長さが違うので互換性は無く、204系レバー軸は最初からネジが切ってありました。そのため小物にレバー軸は含まれません。カタログ上では「Middle Reach」となっているので、初代より多少短いのでしょう。
|
||||||||||||||||||||
![]() |
||||||||||||||||||||
166E用小物 |
||||||||||||||||||||
![]() |
引き上げボルトがレバー軸の切り欠きを通るように変更されたため、166Aに比べて固定ボルトが長くなっています。また、通常のレバー軸に付けるため、レバーはセーフティーコロに乗るようになりレバー軸とはネジを介してつながるだけです。ボルトが長くなったのは良いですが、軸とレバーが直接に介していないのは、少し心もとないですね。 |
|||||||||||||||||||
刻印と先端形状 |
||||||||||||||||||||
![]() |
||||||||||||||||||||
166Aと同じように製造年の後に「E」が刻印されていますが、形状は166Aと同じスプーン状です。E-2になって先端形状がカエルの足のような突起形になりましたが、刻印は「E」のままでした。
|
||||||||||||||||||||
レバーパット |
||||||||||||||||||||
![]() |
||||||||||||||||||||
204になって本体形状が変わったので、穴が開いている専用パット#205.7が出ています。通常の#204.7にも準備穴があけてありますが、左右でパッド形状を変えているため内側のみに準備穴が開いていて、144後期よりは多少ましになっています。
|
||||||||||||||||||||
DIA 196 |
||||||||||||||||||||
![]() |
||||||||||||||||||||
子供用レバーDC-141用のセーフティーレバーで、組み込んだ物がDC-195です。初代と同じ構造なので赤色の心軸タイプですが、90年代初頭にはカタログ落ちしていました。
|
||||||||||||||||||||
DC165EX(補助レバー付きドロップレバー) |
||||||||||||||||||||
![]() |
||||||||||||||||||||
一時期廃版となっていた補助レバー付きドロップレバーですが、2015年に再版されています。ただ、セーフティーレバーは固定となり、レバー基部は204系ではなく144系の基部を使用したためレバーパットも旧型の#144.7を使用します。そのため#144.7が再版され、144や161を使用していてパットに困っていた旧車乗りには朗報となりました。
|
||||||||||||||||||||
![]() |
||||||||||||||||||||
![]() |
||||||||||||||||||||
旧165ではセーフティーレバーを付けると、真ん中の写真のようにリンク部分の厚みだけレバーが下がってしまって握り代が減りますが、165EXは専用設計ですので、左写真のようにレバーの上部に切り欠きが入っています(矢印)。このため握り代を正常に保てるとともに、リンク部分に厚みを持たせることができるので、旧製品のようにリンク部分が上部に出っ張ることなくリンク部分がすっきりしています。また、レバー軸とはカシメてありますので緩みやガタなどが出にくくなっており、一応進化しているようです。
|
||||||||||||||||||||
204系レバー |
||||||||||||||||||||
![]() |
||||||||||||||||||||
2021年執筆時点で204系のレバーはクイック付きのDC204QCのみになっています。この204ですが、166E補助レバーが付いた頃の204とは設計が変更されているようで、レバー心軸が細くなって少し外側へ寄っているようです。当然ネジ切りもありませんので166E補助レバーは付きません。いつ変更になったかは不明ですが、165EXが復活販売されるぐらいですからその頃変更されたのかもしれません。 |
||||||||||||||||||||
|
||||||||||||||||||||