高倉峠と林道塚線

廃村 芋ケ平 

 昭和57年夏のソロツアーで来ました。前日の雨も上がり、早朝からアタックを開始しました。この林道は昭和30年頃より、芋ケ平の小垣文治郎、山田茂右衛門や県会議員赤星国雄の尽力によって着工され昭和55年7月に完成したそうですので、私が訪れたのは全通後2年目になります。
 写真左は廃村状態の芋ケ平で、現在では家屋はすべて取り壊されて、平地になっているそうです。雨上がりの早朝に訪れましたが、廃村は雑多な物が散らばったり捨てられたりしており、独特な雰囲気がいたします。
 写真右は林道塚線の始まりで、ここまではよく使われた林道でしたが、ここからはじゃりが新しくなり高度もぐんぐん登っています。峠の直下では通行量が少ないせいか、砂利が浮いていてタイヤが埋まってしまい、結局ラスト数百mは押しになってしまいました。


高倉峠 S57.7 

 高倉峠は吹き抜けで見通しがよく、金草岳に至る草原が見渡せるのですが、この日は生憎の曇り空で、これからの行程を考えると景色を楽しむ余裕はなかったです。ちなみに標高900程度の峠を登るのに2時間以上費やしてしまいました。


高倉峠よりうそ越え峠方面 

 この峠の存在は、現地に行くまで知りませんでした。やっとのことで高倉峠を突破して徳山村に向かったのですが、林道の状態は良くなったものの、まだまだ町は見えず、少し下った後はまた上りが出現しました。この峠が「うそ越え峠」だそうで、車ではほとんど気付かない程度のものでしょうが、自転車にとっては精神的に厳しかったです。写真中腹に見えるのは釈迦嶺に至る林道で魅力的なのですが、今にも降り出しそうな雲行きでは(実際昼過ぎには降りましたが)早く林道を抜けたかったです。

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