オーディオ交換

 C280はBOSEサウンドシステムが搭載されているそうですが、ヘッドアンプがノーマルと同じ純正ヘッドでは宝の持ち腐れです。20年以上経ったスピーカーがどれほどのものかは判りませんが、カセットデッキにアダプタかまして聞くのはあまりにも情けないので、交換しました。

 

 純正のカセットデッキは松下製で、CDチェンジャーのコントロールも出来るようになっています。外部入力なんて物は無いのでアダプタかませてUSBプレーヤーで聞いていましたが、アダプターの機械音や接触不良などで快適とは言いがたいものでした。

 

純正デッキを外す

 外すのはナイフ型した欧州車用ツールを使います。オーディオの下方の隅に細長いスリットがあり、そこに差し込むのですが、長いほうを外側にして差し込みます。差し込むにしたがって本体の爪が内側へと誘導され、カチッと音がして切れ込みに嵌ってから手前に引くと出てきます。本体の爪と車体の溝がかみ合って付いているので、爪を引っ込ませれば抜ける仕組みです。ちなみにツールを抜く場合は爪を内側へ押し込むと軽く抜けます(右下)。

 

ピン配置

 純正デッキは8ピンのISOソケット2つと、独自の10ピンソケットで構成されていますが、10ピンはCDコントロール用なので社外デッキでは使用しません。真ん中に勘合用突起がある8ピンソケットがスピーカー用で前後左右プラスマイナスで8ピン。端に寄っているのが電源とコントロール用です。

 

 ピンアサインを示しますが、コントロール用は車種やメーカーによって多少違っています。有名どころでは、ゴルフやアウディとメルセデスではバックアップ電源とアクセサリ電源が逆となっています。逆でもショートしませんがキーを外しても通電していますので知らない間にバッテリー上がったりするそうです。

 

変換コネクター

 社外デッキのコネクターは汎用性を持たせるためギボシ端子ですので、車用変換コネクターが各社から発売されています。輸入車はISO16ピンが多いので、欧州車用として売られている物ならどこのメーカーでも良いでしょう。上が変換コネクター、下がデッキのコネクターです。ともに16ピン配列で半分はコントロール、後の半分がスピーカーになっています。スピーカーは左フロントが白(+)、白/黒(-)で、右フロントが灰(+)、灰/黒(-)、左リヤが緑(+)、緑/黒(-)、で右リヤが紫(+)、紫/黒(-)になっており、デッキと同じ色でプラスとマイナスはオスメス端子になっていますので、色さえ合えば刺し間違えはありません。

 

 スピーカー配線は同色ですが、コントロールは別色です。バックアップ電源は赤、アクセサリは黄色なのですがピン配列逆なので接続で色が変わります。アンテナ端子は平ギボシなのでアダプタ付けるか、端子を切って付け替えなければなりませんでした。また、車速検出のピンが無い製品もあり、カーナビなどを付ける時は注意が必要です。

 

取付けキット

 社外デッキは国産車のようにポン付けは出来ず、欧州車用取り付けキットなるものを使って固定します。キットと言っても社外デッキを包む鉄の枠型で、枠型を車に固定してその中に社外デッキを収める仕組みです。

 

 汎用なので車によっては隙間が出来たり、車のほうを削ったりしないと入らないことが多々あります。また枠型はデッキより大きいので車との間に隙間が出来るため、化粧パネルが必ず付いており、出来上がりも純正に比べると少し出っ張って野暮ったくなってしまいます。

 

BOSEサウンドシステム

 変換コネクタの説明書にはご丁寧に「BOSEサウンドシステム付車を除く」と但し書きしていますが、実際はちゃんと付きます。Netなどではスピーカーインピーダンスがどうこうなど書かれていますが、付いている純正ヘッドは通常と同じものなので、スピーカー配線は説明書どおりにすればOKです。バックアップ電源とアクセサリ電源繋げば通常なら終了ですが、BOSEシステムはスピーカーとヘッドの間にアンプが入っているのでアンプに12Vを送らないと音が鳴りません。車側の配線はD番ですので、ここにヘッドからの12Vを入れれば音が鳴ります。ヘッドからの配線はアンテナコントロール、アンテナリモート、パワーコントロールなどの名称になっていますが、本体のOnOffと連動するならどれでも良いでしょう。ただし、今回のヘッドのアンテナコントロールはオートアンテナ用、最大300mAまでなどと制限ありましたので、アンプへは制限の無いパワーコントロールを接続しました。

 

爆音問題

 Netでは接続できたものの爆音になると言う報告があります。これは、純正ヘッドの最大出力が20Wと低出力なので、50W以上の高性能ヘッドに付け替えると爆音になるのだろうと思います。今回はベーシックモデルを選択したため定格出力は30Wと低めでしたが、それでも32段階ある音量の3〜4で煩くなってしまいます。アッテネータでも入れるかと思案していましたが、説明書をよく読んでみると8段階でVolumeOffsetできる仕様になっており、「-8」を選択すれば「9」の時が通常の「1」程度の音量となって快適になりました。ケンウッド・・・、ベーシックモデルでもいい仕事してますね。ベストなのは低出力の社外デッキに付け替えるのでしょうが、最大出力20Wのデッキって、最近では商品自体無いようです。

 

ハーフアンテナ

 ベンツにはアンテナを半分だけ上げるハーフアンテナ機能がありますが、ヘッドを変えるとこの機能が使えなくなり、常時フルアンテナになります。また純正ヘッドではラジオ使用時のみアンテナが上がりましたが、社外ヘッドは電源Onで上がるのでラジオ聞かない時でも上がってしまいます。ラジオは滅多に聞かないので、スイッチ付けて必要時のみ上がるように細工しました。ハーフアンテナ機能って、高さぎりぎりの旧立体駐車場用なのでしょうかね。

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