サイクルキャリア(ルーフマウント) |
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Thuleカタログ 95/96より | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
自転車好きの者なら、ツールドフランスのサポーターカーなどを見て一度は自分の車も自転車を積もうと思うのではないでしょうか。私も車を持ったら自転車をルーフに積みたいと思っていたのですが、最初の車が117クーペで出来なかったため、2代目のレガシィになってすぐにサイクルキャリアを購入しました。ただ、このサイクルキャリヤは想像以上にいろんなクセを持っていますので、今から購入を検討されている方への参考にと考察してみました。 |
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積載方法 |
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ルーフに積む、リヤにアタッチメントで固定、荷物室に固定の3種類があります。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
ルーフにサイクルキャリアで固定 ルーフ積載はキャリアも自転車もしっかり固定できて、泥除けなどを外さなくても積めますが、積み下ろしや全高の問題などがあります。でも注目度は抜群ですね。 |
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リヤにアタッチメントで固定 リヤの固定は積み込みが楽ですが、後ろが長くなってバックの時には注意が必要です。また、積み方によってはルームミラーが見えなくなる、積載時にハッチバックが開かない、アタッチメントで延長しているだけなので下支えが無く構造的に不安などの問題があります。 |
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荷物室にアタッチメントで固定 室内固定は雨風や盗難の心配はいりませんが、前輪や泥除けを外すなどの分解が必要ですし、カーゴエリアが占領されますのでキャンプ用品など他の荷物が積めません。また、ルームミラーからの後方視界もさえぎることがあります。 |
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ルーフの積載方法 |
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ルーフに積載するのには、正立式以外に、倒立式、フォーク固定があります。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
左から、フォーク固定、倒立式、正立式です。昔はレース伴走車にロードレーサーを積むのが主体でしたので確実に固定できるフォーク固定が主流でしたが、前輪を外すなどの手間が嫌われ、固定よりも積載の簡便な倒立式が登場しました。ただ、倒立式は軽いロード以外は積み下ろしが難しいため、BMXの出現とともに正立式が登場しました。今では機構の改良もあって、ママチャリからロードまでなんでも積める正立式が主流となり、倒立式は姿を消してゆきました。
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ルーフ積載(正立式)の問題点 |
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一番の問題は積み下ろしですオーソドックスな積み下ろし方法は、右下写真のようにシートステイとフロントフォークを持って、タイヤをキャリアのレールに乗せる方法です。これは慣れの問題もありますが、車体に傷をつけたりしないためにも結構気を使います。
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積み下ろしに余裕がありそうですが、全高の低いセダンのノーマルルーフへの取り付けはちょっと強引です(上図) フロントフォークを持たないとハンドルが切れてしまってレールに乗せにくくなります(左図) |
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二番目の問題は全高です |
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レガシィの全高は1490mmですが、システムキャリアの上にサイクルキャリアを固定し(20cmUp)、自転車(100cm)を載せると全高は2.5mを越えます。この高さは予想以上に高くて写真のように民家の軒先まで達しますし、1.7mもある町乗りオフローダーなんかではかなりの高さになってしまいます。2.4mを越えていますので、橋下などの高さには特に注意してください。 |
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Thuleカタログの表紙にありましたが、いくら外人でもこのシチュエーションでは一人で自転車を固定するのは無理でしょう。全高も3mを越えればバス並ですね。 |
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三番目の問題はサイクルキャリア自体です各社から色々なキャリアが出ていますが、大まかに分けると、フレームとの締結ねじが締結部にあるか、基部にあるかの違いです。たいした違いはないようですが、これが大きく違います。自転車の固定は2箇所のベルトでタイヤを固定するほかに、アームでダウンチューブを挟んでフレームを固定します。廉価版のキャリア(Thule530、559,575など)ではこのアームの固定ノブ(赤矢印)がフレーム締結部にあり、脚立がないと手が届きません。これでは一人での積み下ろしは難しいですが、高級版(510など)では固定ノブが基部にあり、片手で自転車を押さえながらフレームを固定することが出来ます。さらにThuleの最新型591では片持ちのアームを立てておくことが出来て、固定前に持たれかけさせる事が出来るので非常に楽です。多少値段が張ってもThule591をお勧めします。
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Thule575 フリーライド Thule510 ツアー Thule591 プロライド |
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結局・・・
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GRANDTECH GR-24G、Thule LAPPLAND 719、Tour 510
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サイクルキャリア(正立式)の変遷 |
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サイクルキャリアの歴史は古くて昭和の時代からありましたが、強度などの問題からか、倒立式かフォーク固定が主流でした。その後正立式に改良が加えられて倒立式が無くなり、現在に至ってはリヤや室内に積めるようにもなりました。ここでは、ヤクオフなどで購入する際の目安として、正立式の過去製品を紹介してみます。
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599 シリーズ初の起始部によるロック方式 |
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ロックが起始部にありますので、操作が格段に楽になっています。締め込みも起始部にあるダイアルを回して行います。フレーム支持部は左右対向。(1996) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
510 シリーズ唯一の自動調節式 |
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フレーム支持部がはすかいになっており、ばねの力により調節無しで固定できます。ロック操作部も起始部にあり、左右変換も出来ます。(2000)
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591 シリーズ初の片支持方式 |
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両支持の方が堅牢に支持できますが、自転車を載せたのちに下から締結部をはめるため、一人での積み下ろしに多少慣れがいります。片支持の場合は、支持棒を立てておいて、それに寄りかかるように自転車を載せればよいので一人でも問題なく積めます。また、左右入れ替えできますので、助手席側でも問題ありません。ただし510など両側支持に比べると、しっかり締めなければすっぽ抜けそうなのですが、気のせいですか、そうですか。(2006)
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正立式の普及版 |
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起始部によるロック方式が出来てからも、上部締結部でのロック方式は普及版として残りました。上位機種の半額程度で売られているようです。
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No9 上部ロック方式でシリーズ初期のもの伸縮する本体、ボルトによるタイヤ止めなど初期の製品です。まだ3桁番号に移行する前の製品です。(1987) |
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549 上部ロック方式作りは簡素ですが、一枚板のフレーム、凝った造りのタイヤ止め、鍵付きのワンタッチロックと設計はしっかりしています。(1993) |
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566 599時代の普及版2本パイプのフレームに締め込み式の締結部など、簡素な作りになっています。自転車を支えながらロックノブを回すには、補助の人と、脚立が要りそうです。(1996) |
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559 510時代の普及版2本パイプのフレームは変わらないものの、締結部はワンタッチになって鍵付きになっています。エアロアルミバーへは、そのままでは装着不可でした。(2000) |
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575(フリーライド) 591時代の普及版機構的には559とほぼ同じですが、エアロアルミバーへも対応しています。(2005) |
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530(フリーライド) 575の後継機種機構的には575とほぼ同じですがアームの形状が多少変わり(少し湾曲した)、キャリア本体にも盗難防止用の鍵が付きました。(2006) |
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Thule製品番号 |
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キャリアでお世話になっているThuleの製品番号は、1980年代はNo3やNo7などの番号でしたが、90年代に入り3桁の番号が振られるようになりました。ジェットバックは600番台、小物キャリアは500番台など大まかな分類はあるようですが、どうも行き当たりばったりで付けている印象も受けます。先日押入れから1993、1995、2000年のカタログが出てきましたので、2006年のとあわせて番号の変遷をたどってみました。10年にわたって作られている製品もありますが、サイクルキャリアは機能更新とともに改番が進んでいます。適当に付けていたらいずれは行き詰まるのではないかと思ってましたら、やはり廃番された番号を再使用していましたね(530,590,591,592)。新規製品を売る分には問題ないでしょうが、オークションなどで出品する際には混乱が出てきそうですね(530など)。
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1993 1995 2000 2006
502 ロードストップ * * |
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