デュラエース 7400シリーズ

フリーハブ

FH-7400-6/7

 73デュラAXは評判良く無かったようで、74デュラのフリーハブは先代EXの72デュラを踏襲したようです。7速対応用にフリーボディを長くして、ハブ軸のシール構造を変えるなどしていますが、基本的には同じ構造で、フリーボディも混載可能のようです。

 フロントハブと同じく、フランジ幅(56mm)、ホール径(44mm)ともに先代のEXと同じになっています。ただ、フリーボディーが6/7速兼用になって1.6mm伸びたためセンターが変わり、O.L.D.は同じ126mmでも左右の突き出し量が変わっています。FH-7400の方がオチョコ量が増えていますね。

 クイックはワンピースとなってレバーのナットがなくなりました。スキュワーナットも初代に似た環付きとなりましたが、形は多少変わっています。

  

 シールリングやシール付きスペーサーの採用で、構成は大幅に更新されています。EXと共通部品はキーワッシャ―と、フリー側のコーンのみです。

 StopperはEXと同じ物が使用されています。フリーボディは6/7速兼用で専用設計ですが、基部のネジ規格や、ダストキャップ径はEXと同じものです。

 

6/7段兼用フリーボディ

 出荷製品も外見はほとんど同じなため7段には「7S」の円形シールが貼ってありますが、吹けば飛ぶようなチープなシールでした。こんなシールはすぐ外れますので、6段か7段かの見分けはカセットと反対側のシャフトに調整座金が2枚(E+K6段)か1枚(Kのみ7段)で判定してください。

 

 FH-7400は同じ本体で6段と7段の両方のカセットが入るようになっています。しかし、6段と7段では厚さが2mm違いますし、デュラエースではTop径が2ndよりも小さいため、ねじ込める距離は決まってしまいます(左)。実物で見てみますと、6段の場合は2ndギヤがスプラインの山より少し出ており、Topギヤで押さえるのには最適です(中)。ところが7段カセットの場合、3rdギヤを乗せた時点で山の残りは2mm程度しかありません(右)。

 

 3.1mmの7段用スペーサーを乗せると山は完全に隠れるため、通常のスプラインギヤは乗せられません(左)。そこで、7段カセットの2ndはツバ付き(Built in Spacer)にして、ツバの部分で山と噛みあうように出来ており(中)、歯の部分の内側にはスプライン用の突起がありません(右)。スプラインのUGギヤはデュラを含めた全グレードで共用可能なのですが、7段の2ndはTopと同じく特殊仕様のようですね。

 

FH-7402

 フリーハブ本体を伸ばし、O.L.D.を130mmに変更して8速UG対応にしたハブです。Axleの長さ以外でも、大型1枚のシールリングやダストキャップ、左右ロックナットも全て新製されており、FH-7400とは全くの別物になっています。これに呼応してフロントハブも大型シールリングの2次型が出ていますが、改造の方法から見てFH-7402に合わせて2次型フロントハブが出たのだと思います。

 ハブ軸構成はほぼ一新されていますがハブ本体は同一のようで、フリーボディ本体はシリーズ間で交換可能のようです。このハブよりO.L.D.が130mmになりましたが、126mmのフレームにも無理矢理はいるように左ロックナットの角が円形になって切れ込んでいます。

 

FH-7403

 カセットのHG化に伴ってフリーボディーをロックリング対応にしたものです。そのためハブ軸関係はほとんどFH-7402と同じで、変更は防水キャップ程度です。

FH-7402 FH-7403 見分け方

 FH-7402はFH-7400のボディを伸ばしただけですので形は同じで、トップ用に32.0mmのネジが切ってあります。これに対してFH-7403はHG仕様となり、本体の内側にロックリング用のネジが切ってあります。ただ、FH-7403はUGスプロケットも使用できるようにしたため、本体外側にもネジ切りがしてあるのですが、強度など構造上の問題からか外側山側にネジ切りがされています。そのため34.6mmで8速のツバを持ったFH-7403専用Top歯が出ています。

 カセットの分解整備はこちらへ。

inserted by FC2 system