グランテックミニ・改造

駆動系の見直し

チェンリングとコグ

 標準の駆動系はフロントがチェーンガードつき39T、リヤが14Tで共に厚歯仕様で、チェーンにIZUMIの1/2*1/8 88L が入っています。クランクはGRC-26と同じく152mmの軽合製ですが、これが問題で、漕いでも漕いでも前に進まない原因の一つになっていました。
 もう一つの原因はギヤ比にあります。インター3は二速が直結でギヤ比は、0.733 1.000 1.36となっていて、フロントは39T、リヤは14Tなのですが、20インチ車なのでこのギヤ比が軽いのか重いのかピンと来ません。そこで26インチランドナー車のリヤギヤ数に換算してみました。

 クランクが一回転して進む距離ですが、20*1.5HEのタイヤ周長は1490mm、フロントは39T、リヤは14Tですので二速時にクランク一回転で進む距離は、1490*39/14=4151mmになります。
 26インチランドナーでは26*1-3/8タイヤの周長が2068mm、フロントを48T、リヤのスプロケットをRとするとクランク一回転で進む距離は「2068*48/R」で表せます。
 上2つの式と、内装変速機のギヤ比をZとすると

    1490*Z*39/14=クランク一回転での距離=2068*48/R の式が出来ます。

 この式を変形するとR=2068*48/(1490*Z*39/14)となって計算を行った結果、26インチランドナーのアウター48T時に換算すると一速は17.5、二速は23.9、三速は32.6となります。昔の10段変速ランドナーはフロント48×36、リヤ15-17-19-21-24が標準でしたので、二速ではアウターの最ロー、一速でも2ndと3rdの間のギヤ比となって軽すぎます。漕いでも漕いでも速く走らないはずですね。フロント39-48T、リヤ14T、16Tで計算した換算値が下表です。

  

 Topでの換算値を見てみると39Tで17.5、42Tで16.3、44Tで15.5、46Tで14.9、48Tで14.2となりました。46TでランドナーのアウターTopに相当しますが、ギヤが3速しかないのでLow側のことも考えて42Tが妥当のようです。42Tだと16.3-22.2-30.2となりLow側も28Tを越えてまずまずのようです。

 ここで部品調達となるのですが、この駆動系はママチャリと同じく厚歯仕様。厚歯のチェーンに薄歯仕様のチェンリングも使用できるそうですが、チェンはずれを起こし易いそうでしっくりきません。フロントは厚歯仕様のトラック用チェンリングを使用できますが、高価な上にPCD144やPCD151など大きいPCDの物しか出ていません。また、グランテックの象徴とも言えるSUGINO No3が手持ちに在ることもあり、薄歯のリヤギヤを探しました。
 Netで情報を集めていると、リヤギヤはSturmey archerの内速変速機用とも互換性があるようで、ブロンプトの補修部品として薄歯13Tが国内流通しているようです。ただ、13Tは高速になりすぎますので実用的ではありません。14Tは3R35用の厚歯しかなく、15TはSturmey archerから薄歯が出ていますが異形ギヤで、平板は厚歯のみです。16Tの薄歯はシマノから出ているそうで、東京のW田サイクルに頼んで取り寄せていただきました。
 肝心のギヤ比ですが、42×14Tと48×16Tは3.0と同じになりますので、48×16Tで組むことにしました。

 

チェンライン

 せっかくのシングルギヤですので、チェンラインを合わせなければ意味がありません。純正では実測でフロントが48mm、リヤが45.5mmと2.5mmもずれていました。今回リヤは薄歯化されていますが、エンドから歯の中心まで16.0mm、リヤO.L.Dは120mm+チェン引き3.0mmの123mm。これよりリヤのチェンラインは61.5-16=45.5mmになりました。
 フロントにはSUGINO No3を使用しますが、マキシー用「3U」使用で45.0mmのチェンラインが出るはずですので、この組み合わせで組み上げました。

 

 組み込んでみると、フロントは計算どおり45.0mmとなり、チェンラインもほぼ直線となっています。チェーンはレギュラーでもナローでも良いので少しでも剛性の高そうなレギュラーチェーンを探しましたが、今時レギュラーチェーンなんて真っ黒の普及品くらいしか無いのですね。結局、以前のスポルティフに付けていたデュラエースUGレギュラーの中古品をつけましたが、変速も無いので問題なく動いています。

 使用感ですが、クランクの165mm化とギヤ比の高速化によって走行感は劇的によくなりました。特に165mmになったことで、他のグランテックと同じようなペダリングが出来、力のかけ方がスムーズになったようです。

フロントホイール

 純正ハブは鉄ハブで余りにも貧弱なので28Hの中古を物色していましたところ、運良く7400Duraの中古フロントが手に入りました。

 クイック仕様のままでは付けれませんので、ナット止めに交換します。用意するのはサンツアーのトラック用9mmフロントシャフト(軽量化のため中空構造)と9mmナットです。ネジ径は9mm×1.0と同じなので、玉押しやロックナットは流用できます。シャフト長は143mmなので、左右に21.5mm残して組み上げます。さすがデュラエースだけあって、中古でも回転は極上でした。

 フランジの幅などハブ側のパラメータは1〜2mmしか違わないので、スポークは後輪のことも考えて(72本Setで購入のため)同じ長さ(196mm)の#14ステンレスを使用しました。小径車の6本組みも26インチ8本組みと同じように組めるはずですが、今回はNetで見た「あらかじめ組む方法」で組んでみました。思ったほど面倒くさくもなく、バルブ横の開始位置に目安を付けます。

 

 バルブ横から左右交合に入れ始めれば間違うことはありません。ニップルを数回転ずつ回しこんで行きますが、思ったよりすんなりと組みあがりました。縦・横の振取りも26インチなどを変わりませんが、使用品のリムのため小さな歪みや凹みが出ており、スポーク張りにムラが出てしまいました。交叉部をゴシゴシしてなじませた後、再度振取りして完成です。

 

 タイヤを組み込んでフォークに入れようとしましたが、幅が狭くて入りません。幅を計ってみるとフォークは95mmでハブに至っては93mmしかありませんでした。ハブ側のナットを薄いものに変えて対応しようとも思いましたが、DuraAceは最初から100mm設計だったためナットは既に薄いものを使用しており余裕がありません。100mmハブを入れることにして、治具など作ってフォークを広げてみるも埒があかず、結局手で広げて押し込みました。今のところ問題ありませんが、パンクなどでの再度の付け外しは大変そうですね。

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