スプロケット

シマノ

 シマノのボスフリーは、ボスフリー抜きの形で区別すると12爪の第一世代、2爪の第二世代、薄くなった12爪の第三世代に分けられます。第一世代はレギュラーに採用されていますが、当時からあまり見かけませんでした。第二世代はデュラエースに始まり600EXまで2爪ですが、よく見かけたのはデュラエースのみでした。時代は進んでフリーハブが台頭し、ボスフリーも終了かと思われた時に第三世代のNewDuraAceが薄型12爪で登場します。上級グレードのボスフリーはここで終了ですが、普及グレードのTZ系は以後も生産されており、現在でも薄型12爪が採用されているようです。なお、ここではUGのフリーハブも紹介しています。

 

 スタンダード

 70年代のフリーで、フリー抜きは旧12爪の時代です。ネジは43mm、スプラインは56mmの3爪で、素材は今のものとは違い鋳鉄のような感じのものです。当時のスポーツ車はほとんどがPerfect付けていましたので、めったに見かけませんでした。

 デュラエース

 フリー抜きが12爪から2爪になり、途中でUGチェーン(変速性能向上のため外板が凸状に膨らんでいる)とUG歯(歯が20度ほど捻られている)が出ました。途中で出たため平歯とUG歯が混じって流通しており、私のフリー(14-17-20-24-28)も3速(20T)のみが平歯でした。ネジは40mmと47mmの2段階、スプラインは3爪ですが前の56mmより小径の50mmとなっています。

 ニューデュラエース(MF-7400)

 フリー抜きが12爪に戻りましたが、旧型よりは径が大きくなりました。ネジはトップのみとなって40mmと小径化しており、セカンド以降はすべてスプラインで、43mmと50mmの2径になりました。スプラインも3爪から新型の12爪になっています。

 Free Hub(UG)

 6,7段と8段(トップがネジ止め・UG)のフリーハブ用ギヤです。トップはネジ込み式で、セカンド以降はすべてスプラインです。歯の厚みは8速まで同じだそうですが、8段(HG規格)はスプラインの形が一部違うためUG規格のフリーハブには入りません。

 左より105、600、DuraAce-ACE(UG規格)です。105はステン板の打抜きですが、600とDuraでも仕上げが異なっており、Duraの方がややブロンズ色に近いです。混合で使えますが色の違いは結構目立ちますね。まあ、汚れてしまえばわかりませんが・・。

    

 UGとHGの違いです。簡単に言えば、9つある爪の1つが幅広になっています。ここで歯の位置を合わせて変速に備えますので、違う位置には入らないようになっています。ただ、この出っ張りを削ってしまえばUG規格のフリーハブに入るそうです。HG規格のフリーハブにUGカセットは入りますが、変速性能は落ちるとの事でした。現在でのUGカセットの入手経路はオークションくらいしかありませんが、UGとHGが混在する8段用カセットを購入する際にはご注意ください。

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